ソフトキャリーケースのメリット・デメリット
日本では、空港へ行くと、ハードスーツケースをよく見かけますが、海外の空港へ行くと、ソフトキャリーケースが多い事多い事。
実は、海外では、まだまだソフトキャリーケースの方がシェアが高いです。何故でしょうか?
はたして旅行にはハードとソフト、どちらが良いのでしょうか?
(1)ソフトキャリーのメリット
①一気室で、荷物を入れる時に考えなくてよい。
②軽い!
③外装が柔軟な素材なので、多少、詰め込みができる。(エキスパンダブル機能があるものもある。)
④様々なアレンジがされたデザインがある(ポケットがつけられること)で収納性や機能性が高い。
⑤収納サポート用品がラインナップされており、組み合わせて使える。
(2)ソフトキャリーのデメリット
①長く使用すると、ケースの角辺りの布がボロボロになってくる(生地の強度によります)。
②ファスナーが壊れて、使えなくなることがある(ファスナーの性能によります)。
③セキュリティ面で不安がある。
④ハードケースに比べて、外からの衝撃が中に伝わりやすい。
⑤長期保管する際、正しく保管しないと、埃が付きやすい。
使い勝手において、もっとも異なる点は、一気室であることだと思います。
ハードスーツケースは、真ん中から左右に開き、右側と左側とに分けて収納するので、時々「んーー」と考えてしまいますね。
しかし、ソフトキャリーケースは一気室なので、上に入れる荷物と下に入れる荷物くらいは考えますが、あまり考えずに積込みできます。
海外の方の多くがソフトキャリーケースを愛用する大きな理由として、一気室であることがとても大きいと勝手ながら推測しています。日本人は、海外の方と比べて整理して入れることが好きな方が多いと思いますので、ハードスーツケースが受け入れ易かったのではないでしょうか。
日本国内でソフトキャリーを選ぶ方の理由として、「軽さ」という点を挙げられる方が多くいらっしゃいます。
ただ、がっちりとしたつくりのものは意外とハードスーツケースと重さは変わりません。
そうなると、やはり重要視されるのは収納性や機能性、デザイン性といったところになるかと思われます。
前述しましたが、日本ではハードスーツケースの利用率が高く、海外旅行といえばハードスーツケースですが、収納性の高いソフトキャリーなら、ペットボトルやタオルなどを簡単に出し入れできたりするのにも便利ですし、デザイン的にも旅行先の街中をもってあるくのにも仰々しくないので、便利なソフトキャリーも選択肢としては良いのではないでしょうか。
ちなみに、デメリットにあるセキュリティ面については、意外と荷物の中身よりもバッグごと持って行かれるケースが多いため、うーんといったところです。
最近ではロックが常備(TSAロックも常備)されているソフトキャリーも多いため、そうそう簡単には開けられませんので安心かと。
また、防水性の違いを指摘される方がいますが、それは間違いです。キャリーケースの生地は、通常、強度を上げる為に裏にPUやPVC,EVA等のプラスチック素材をラミネーションしますので、生地は、中に水を通しません。
ハードスーツケースも外素材はプラスチックのため水を通しませんが、強い雨ではフレーム溝から内部に水が侵入します。
スーツケースは全般において防水と言えるほどの防水性があるものは、ほぼ存在しないことをご留意ください。
ソフトキャリーケースの豆知識
ソフトキャリーケースは80年代にアメリカで登場し、90年代以降から、日本でもソフトキャリーケースが流行してきました。しかし、まだまだ日本では、海外旅行といえばハードスーツケースを選択される場合が多いです。
ここではソフトキャリーのススメとして、ソフトキャリーのあれこれを説明致します。
ソフトキャリーケースのブランドについて
起源がアメリカであることから、TUMIやパスファインダーといったアメリカのブランドが主流で、人気があります。
日本でもよく目にするブランドがこの2社かと思いますが、日本企業でもオリジナルのブランドが増えてきました。
近年では、ソフトキャリーの性質上、非常にデザイン性の優れた製品も多くなってきました。
ソフトキャリーケースのボディ素材について
通常は、ポリエステル素材がほとんどで、強度を上げる為に、裏側にPUやPVC、EVA等をラミネーションしています。
糸の太い生地が使われることが多いですが、600~1680デニールのものがよく使われます。
高級なものでは、TUMIやパスファインダーのボディに使われている素材として主流になっているのが、強度・耐摩耗性が高く安全性も高い「バリスティックナイロン(Ballistic Nylon)」です。
この素材は、アメリカの化学会社
デュポンが軍用に開発したナイロンで、通常のナイロンの5倍の強度持つといわれている繊維です。
主に鞄や時計のバンド等に広く使われており、現在はケブラー繊維に変わっていますが、以前は防弾チョッキの外素材にも使われていたほど強い素材です。
どちらも、石油を使った化学繊維ですので、経年劣化することを、留意しなければなりません。
フレームについて
ソフトキャリーにおいて、フレームも重要なポイントです。
そもそもの外装が布であるため、フレームについても軽量化する企業が多く、その素材として、ABS樹脂製ボードや、軽量アルミが採用されています。
高価なソフトキャリーケース等では、パーツの接続に腐食しないステンレス製のネジやボルトを使って固定するなど、細かい部分まで配慮している例も多くみられます。
「軽さ」をとるか、「堅牢性」をとるか、長く使用されたい方は、自分にあった選択をしましょう。
ファスナーについて
ソフトキャリーケースは布であることから、ファスナーにより開閉を行います。
また、収納性を重視し、ファスナーポケットが沢山ついています。
そして、ソフトキャリーケース部品の破損率において高い部類に入るのがこのファスナーです。
ファスナーのかみ合わせがあわなくなってしまい壊れたり、つまみ部分が強い衝撃や金属疲労により取れてしまったりといった事が多く、特にかみ合わせ部分は壊れてしまうとどうにもならないので本体の買い替えが必要となる場合もあります。
縫製について
布であることから、縫製についても重要なポイントです。
ミシン目に乱れやほつれがないかチェックをしましょう。
トラブルが起きやすい部分は、 ダブルステッチや重ね縫い、ステッチを強化するなどして縫製にも多くの配慮がなされているバッグを選びましょう。
キャスターについて
旅行用途に限定すると、最近ではハードスーツケース同様の大型キャスター(48㎜~50㎜等)が主流です。
立てて使う場合、四輪の方が動きがスムーズなため、四輪が採用されるケースが多くみられます。
キャスターは消耗品ですので、がっちりしたつくりであることはもちろんのこと、スムーズに動くキャスターがついていた方が良いです。
※スムーズに走行できない場所(ヨーロッパの石畳や中東のむき出しの道等)では、大型キャスターがオススメです。
※ビジネスで重い書類等を頻繁に運ぶようなタフな利用の場合、旅行用途を目的として作られたキャリーケースの利用用途を超えています。
そのような場合は、もっと大きなキャスター(100mm位)が採用できる二輪タイプをお勧めします。
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